2017年冬、サントリーフラワーズさんから発売される
青いシクラメンのブランドロゴをデザインしました。
花の売り場を観察すると、ロゴマークを冠したものがいくつか見られます。
しかしその多くはブランドとして主張するものというより、
カテゴリー分けでのロゴマークという感じでしょうか。
今回広告代理店から来たオーダーは、
青いシクラメンの開発で数々の受賞歴をお持ちの
高橋康弘さんご自身をブランド化するためのロゴでした。
http://www.suntory.co.jp/flower/gardening/bluecyclamen/index.html
有限会社大栄花園 代表取締役 高橋康弘さん
千葉県成田市大栄町でハウス3,000坪、露地3,000坪の農園を営み、
シクラメンをはじめとし多種多様な観葉植物を生産されています。
高橋氏は17年の歳月をかけシクラメンの品種改良を進め、
美しく青いシクラメンを生み出しました。
10年に一度しか開かれなオランダの花の祭典「フロリアード」で優秀賞。
ここ数年では、日本全国で開催される様々な花の品評会で大賞を、
毎年のように農林水産大臣賞を受賞しています。
青いシクラメンだけで多数の品種を生み出してきた高橋さんは、
シクラメンのクリエーターと呼ぶにふさわしい人なんです。
私はロゴを作る課程で、是非一度この方に会うべきだと思い、
広報用に使用する写真を撮影する名目で
千葉県大栄町にある高橋氏の農園を訪れました。
事前に拝見していたお写真からは、
ちょっと市川海老蔵さん似のコワモテな印象(失礼)でしたが、
お会いしてみるととても気さくで人なつっこく、
カメラの前ではかなり照れてしまうというシャイな一面もお持ちの方でした。
高橋さんは、花の色作りはパレットで絵の具を混ぜるような感覚だと言います。
ただし実際の絵の具のように目の前で色が再現されるわけではなく、
受粉をさせては結果を待つという、とても時間がかかる作業だそうです。
ご両親の後を引き継いだこの農園ですが、
青いシクラメンを生み出したのは高橋康弘さんご本人。
奥様が花のカフェを開業するアイデアを提案されたときは、
仲間や社員みんなで店舗を手作りしたそうです。
新しいことに積極的に向き合う大栄花園さんの姿勢が感じられました。
そんな社風のせいでしょう。礼儀正しく明るいたくさんの若者が働いてました。
世界的なシクラメンを生み出す人。新たな挑戦をする人。
そんな意味を込めて、この新ブランドを
「Cyclamen Creator Yasuhiro Takahashi」としました。
2017年冬、サントリーフラワーズさんより発売されます。